№012 Tour of South China Sea第5ステージ

レースも5日目。今日は登りゴールで総合を狙う選手には最終ステージの登りステージでの展開を予測するための、非常に大事なステージとなるだろう。
序盤からポイント賞を狙う選手、そして総合で一発逆転を狙う選手が動き、集団は香港がコントロール。しかし前が10人ほどに膨らみ、黄金寶が前に入ったことで集団の動きは微妙におかしくなり始める。リーダーの動きをチェックしていた総合の上位選手は、皆「置いてきぼり」を喰らってしまったのだから。
そういうタイミングを見ているあたりが黄金寶の強さだと最近感じる。ヨーロッパでのレースを経験していないが、必要な戦術は本能的に持ち合わせている。
チームメートがいるので追えない。しかし追わないと総合では致命的になる。各選手が葛藤を始めるが、組織だった動きがないために差は徐々に広がり、1分半ほどまで広がる。
俺は周回コースからゴールへと向かうコースへと出るところで前をキャッチしたいと考え、何度か仕掛けてみる。だが思いのほかマークが厳しい。こうなったら力技しかない。横風、登り、そして集団の動きが和んだところ、とにかく攻撃を繰り返す。
周回コースをあと3周というところでリーダー、そして飯島、別府らを含む主要選手のみのグループを12人ほどで形成し前を追う。その差は40秒ほど。リーダーもここは見逃したくないようで、積極的に先頭交代に参加してくる。

先頭グループに追いついたのは残り4キロを切ってから。ここから登りがはじまる。
当初聞いていたよりも厳しい。集団の中切れを警戒し前方へ移動しようとしたとき、モンゴルチームの選手と中国チームの選手が両方からふらついてサンドウィッチ状態で接触。落車を避けるためにペダルから足を外した。
勾配は10%を越えており、そのまま集団から千切れてしまい追いつけず。結局17位でフィニッシュとなった。

総合は20位に。だが総合よりも区間での成績にこだわって、残りのステージを戦いたいと思う。