№001 Koga-Miyata FullPro Scandium
ミヤタスバルに所属してからというもの、メインバイクは常にスカンジウムだ。
俺は技術者じゃないから、スカンジウムの金属としての性質や比重を説明しろと言われても分からない。
ただ分かっているのは、実戦やトレーニングで多くの時間を共にすることで
「どういいのか」
それは確実にわかる。
スカンジウムのフレームが従来のアルミフレームと比べて違うのは、衝撃の伝わり方が緩和されており、長時間の走行に向いていると言うことだろう。
去年までのフルスカンジウムは、若干バックにしなやかさと言うよりも「柔らかさ」が出てしまい、シリアスレーサーじゃなく、ロングライドをミディアム走までで楽しむなら(もしくは体重の軽い人が使用するなら)かなり武器になるだろう。
ただ俺自身、体重がシーズン中で70kg前後、そして高出力なタイプなので、どうしても柔らかさという「負」なイメージが出てしまっていた。
しかし今年のスカンジウムは、バックのユニットをカーボンにスウィッチしたことで、強度を大きく向上、そして路面からの衝撃もやわらげてくれている。このバランスはさすがオランダで成熟されたKOGA-MIYATA!と絶賛せずにはいられない。
:W50
意外と「ウリ」として表に出てきていないが、スケルトンが非常にバランスよく、長距離を乗っても疲れず、そして鈍感な反応のバイクでもない。タイトなコーナーで威力を発揮する。
普段練習で使うコースは、それはまるでジェットコースターのようにアップダウン、そしてコーナーも切り返しの多いところだが、そういうときでも恐怖感無くバイクは体の一部のように取り扱うことができた。
今年からシートピラー径が太くなったが、この影響かトルクがかかっていくときも腰が安定し、ペダリングがすべて推進力となる。荒れた路面では「猫脚」のようにバウンドせず、金属でできたフレームの中では自分の使用したバイクトップ3に間違いなく入るだろう。
重量も走りも軽く、気持ちよくシーズンを過ごすことができた。
今年の安定した成績は、多分フルプロスカンジウムの安定した性能によるものだろうと思う。
'05 KOGA-MIYATA FullPro Scandium
- フレーム :560mm(市販モデルをと同一)
- コンポ :Campagnolo・RECORD(クランクはアルミ172.5㎜ 53Tx39T)
- ハンドル :ITM・MILLENIUM 450㎜(特注品)
- ステム :ITM・4EVER 120㎜
- サドル :Fizik・ARIONE 黒
- ペダル :LOOK・Keo
- ホイール :MAVIC・コスミックカーボン(コースによってキシリウム)
- タイヤ :Panaracer・ヴァリアント23c
- メーター :CAT EYE・マイティ8(サポート選手用)
- 心拍計 :POLAR S710i
- ボトルゲージ:ELITE・PATAO 74 黒